3/7ページ目 ベストピクチャー 81pt. 流海さん� [恋愛] 学校の屋上。 2人の少年少女が、フェンスにもたれ掛かっていた。 少女は空をぼんやり見ながら、栗色のふわふわした髪をたなびかせ、 少年は納得がいかないといった顔で、向こう側で寝転んだ少年とその横に立つ少女を眺めていた。 向こう側の2人は、互いにむすっとした顔をしている。 寝転んだまま、少年は少女に言った。 「何しに来たんだよ」 少女は少年に返した。 「何だっていいじゃん」 「良くねえよ、ここは俺の屋上だ」 「出た、『俺の屋上』宣言」 「だって俺のだし」 「だから屋上は学校の1部って言ってるでしょ」 その2人を眺めていた少年は、ため息をついた。 「……あの2人、本当に付き合ってんの?」 「うん」 「口喧嘩してるよ?」 「いつもの事だし」 「俺、あんなにお似合いじゃないカップル見たことないよ」 「……そろそろ、仲良くなる頃じゃない?」 言って、少女は首にぶら下げていたカメラを手に持った。 向こう側の2人に気づく事も無く、少女は少年の横に寝転んだ。 「ね、今日の空、ちょっと暗いよね」 「そうだな、雲が多いな」 「でしょ?」 「今日は写真、撮れない?」 「当たり前じゃない、そんなのも分かんないの?」 「うるせー」 そして2人は黙り込み、どちらともなく手を繋いだ。 手を握りながら眠る2人に、彼女と彼は近づいた。 そして彼女は、彼とは全く逆の事を言った。 「私、こんなにお似合いなカップル見たことないよ」 少女はカメラを構え、幸せそうに眠る2人に向けた。 END [指定ページを開く] <<重要なお知らせ>>@peps!・Chip!!をご利用頂き、ありがとうございます。
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